ルーニー・マーラを見直しました。
『太陽がいっぱい』(1960年)や『見知らぬ乗客』(1951年)の原作者パトリシア・ハイスミスが同性愛者というのは公然の秘密だったとのことですが、生前、別名で発表した原作を映画化したのが本作です。
主演の二人のうち、ケイト・ブランシェットは言うまでもなく既に大女優ですが、本作ではルーニー・マーラに驚かされました。スター女優が同性愛を演じた映画というと、リリアン・ヘルマンの傑作戯曲『子供の時間』(1934年)を映画化した、オードリー・ヘプバーンとシャーリー・マクレーンが共演した『噂の二人』(1961年)が有名ですが、本作のルーニー・マーラは、外見も似ていますが、明らかにその作品のヘプバーンを意識しています。しかし、素晴らしい。ケイト・ブランシェットを喰っています。これほどの演技派だったとは、見るも無残な『ドラゴン・タトゥーの女』を思うと、すいません、見直しました。
もちろん、ケイト・ブランシェットがダメというわけではありません。彼女がダメなんてことはありえないわけで、それ以上に、リーニー・マーラが素晴らしいということです。
二人の女優の演技を見るための映画です。
2020年02月23日 08時29分
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