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テルマ/hacker2のコメント

rating44.0000

テルマへのコメント

採点

rating4

コメント

秘められた力を持つ少女が、それと向き合って生きることを決意するに至る一種の青春映画

レビュー

大学生になったテルマ(エイリー・ハーポー)は、宗教に厳格な両親から離れて暮らすことになります。ある日、図書館で他者の視線を意識した彼女はてんかんのような発作を起こします。それは、両親によって抑え込まれていた彼女の秘められた力が表に出ようとするきざしでした。

オリジナルのストーリーは、完全に、狂信者の母親に育てられ、初潮とともに超能力に目覚める少女を描いたブライアン・デ・パルマ監督『キャリー』(1976年)の踏襲ですが、日本語を流暢に話すというアニメ・オタクのヨアキム・トリアー監督だけあって、『AKIRA』(1988年)での超能力や、ジョジョに登場する某有名スタンド能力の応用が見られます。それだけでなく、『炎の少女チャーリー』(1984年)『鳥』(1963年)『オルフェ』(1950年)などへのオマージュ(若しくはパクリ)が見られます。

本作はオープニングが素晴らしいです。真冬に父親が子供だったテルマを狩りに連れていく場面です。凍った湖の上を歩いていると、その下を魚が泳いでいる場面ーこれはテルマの能力が明らかになる後半への伏線なのですがーや、鹿を狙うふりをして父親がライフルをテルマに向ける場面、大学の構内を行き来する人々を上から俯瞰し、次第にカメラがズーム・アップしていき、群衆の中の一人でしかないテルマをとらえる場面、監督のセンスの良さを感じます。

全体として、生真面目に作られた映画ですが、SFホラーというよりも、秘められた力を持つ少女が、それを否定的に考えるのでなく、それと向き合って生きることを決意するに至る一種の青春映画です。ちょっと不思議な余韻の残るラストも含め、印象的な作品です。

評者

hacker2

更新日時

2019年04月13日 09時18分

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2021年11月28日 09時21
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