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ラスト・ラン/hacker2のコメント

rating33.0000

ラスト・ランへのコメント

採点

rating3

コメント

カタルシスのないラスト・ラン

レビュー

一度引退して、ポルトガルの漁村で孤独な生活を送っていた裏社会の運び屋ハリー(ジョージ・C.スコット)が、自分の存在理由を求めて、初めての依頼者から仕事を引き受けますが...という物語は、最後に何かカタルシスを求める展開を自然に期待するのですが、見事に裏切られます。

彼が受けた仕事は、スペインで脱獄させた殺し屋をフランスまで運ぶものでした。二人は途中で、殺し屋の恋人を拾っていきますが、フランス国境を越えてみると引き受けるはず組織に殺し屋とその恋人は殺されそうになります。ハリーは二人をアフリカに逃がすことを決め、自らが暮らしていた漁村に連れて行こうとするのでした。

この映画の制作当時、『ワイルドバンチ』に代表されるような、中高年にさしかかった男の最後の活躍を描く映画は珍しくありませんでした。その伝を期待すると、さすがクセ者監督リチャード・フライシャー、見事に裏切ってくれます。

主人公は、隠遁したポルトガルで子供を亡くし、それをきっかけに女房にも逃げられたという設定なのですが、過去にさかのぼって描写をするような野暮はせず、主人公の現在の姿と会話から、その辺が浮かび上がってくるところなど感心しますが、主人公が丹念に手を入れて逃走に使った古いBMWが、酷使に耐えられず故障してしまったり、主人公に華々しい散り際が用意されていないかったり、カタルシスを拒否している点がかえって印象に残る、ちょっと不思議な作品に仕上がっています。

監督や主演はもちろん、脚本のアラン・シャープ、撮影のスヴェン・ニクヴィスト、音楽のジェリー・ゴールドスミス、一流のスタッフを揃えた一種の珍品と言えそうです。

評者

hacker2

更新日時

2019年01月20日 11時36分

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2021年12月07日 05時48
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