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思ったより、映像が恐くって(お化けものじゃないのに!)ビクビクしながら見てしまいました。
まるで戦時中(もしくは戦前?)のような映像です。舗装もされてない砂利道がかなりの交通量で、大小の車がブンブン行きかう様子は、ノスフェラトゥの早回しか?と疑うような馬車が走るシーンを思い出してしまいました。何気に不気味でダーク。
今時の感覚じゃ有り得ないものばかり…って私がそう思うだけで運送屋さんってこんなものなのでしょうか。
なにが恐いって、たいして広くもない砂利道を、いつ自然解体しても不思議がなさそうなおんぼろトラック(にしか見えない)が疾走しまくるところですよ! 車線(引いてありませんが)なんて全く無視。50-60年代の映画だと、車の後ろでスクリーンかなんか動かしてるのがわかっちゃうような映像多いですが、このガタガタ感スピード感、実写のようです。車酔いしそう。
出所した男が手っ取り早く稼ぐために、違法としか思えない荒っぽい運転手をやるのですが、この運転手連中のむさくるしい事ったら! 画面から臭ってきそうです。この荒くれ男のひとりとして若きショーン・コネリーまで登場しているものの、出演している女優さんに同情…。ロマンスのシーンですらそこまでロマンチックに思えず…。いや、そういうワイルドなのがいいのだと言う見解もあるだろうとは思うものの、私だったらやだなぁ。
ある意味、映像にとてもリアリティのある映画なのかもしれません。無駄にBGMとかないのも、効果的なのでしょう。
お話は荒くれ男どもの義理人情(と言えそう)友情と裏切り+ロマンスと言うよくあるテーマなので、特筆することもないのですが(悪徳運送業者と言う時代背景は訴えているかもしれません)とにかく暗めの映像が不気味にインパクトあります。
主人公には障害を負わせてしまった弟がいるのですが、この弟が天使のように可愛らしく、弟登場シーンだけその他の映像とあまりにもかけはなれていて(マッカラム氏の個性故?)同一映画とは思えません。荒くれ男のむさくるしさとの対比、または親にもうとまれる主人公の哀しい異端ぶりを強調する為なのでしょうか。弟クンだけ異質に澄んで美しすぎて意識が飛んでしまいます。
迫力満点と言うにはメカがしょぼすぎて、かなり語弊があるとは思うのですが、不気味なトラック疾走シーンが当時の何らかの特撮だったと言うなら(そんなことないと思うけど)、メイキングに興味が湧きます。
2013年05月11日 13時02分
読んで楽しい |
2013-05-11 hacker |