みんなで作る映画データベース
  1. トップ
  2. 映画一覧
  3. ドラマ
  4. 政治・選挙
  5. フェアウェル さらば、哀しみのスパイ
  6. おれんかのコメント

フェアウェル さらば、哀しみのスパイ/おれんかのコメント

rating55.0000

フェアウェル さらば、哀しみのスパイへのコメント

採点

rating5

推薦数

+1

コメント

冷戦終結真近の旧ソの実話ベースの話。こんなに深い祖国愛があるなんて。エミール・クリストリッツァってこんな顔した人だったのかと、みていただけなのに、予想外に哀しく切ない話で・・・。

レビュー

たまにBSやケーブルで遭遇するロシア映画などにある、我々の知らない(知らなかった)、東側の話です。ゴルバチョフの時代のソ連スパイとフランス人技師の話。そう、そんな遠い昔でもないのに、雪の中での処刑の銃殺シーンから始まります。

主人公の大佐はかつて外交官(?)として海外赴任もしたため、やはり自国(ソ連)が遅れており、このままでは取り残されることを察知しています。愛する家族のため、祖国のため、体制を壊すべく、西側に機密情報を流すのです。情報を渡されるのがフランス人技師。彼らは双方美しい妻と子がおり、彼らの間にも友情が芽生えます。家族や国を愛する気持ちは同じなのです。フランス人技師一家にはおきまりのように盗聴器も仕掛けられ、家政婦は当局に送り込まれた見張りです。ソ連側の情報を受け取り流しているのを当局にも疑わるものの、ギリギリセーフで一家で脱出。その緊張感といったらありません。
彼が流した情報をもとに西側への潜入ソ連スパイは一掃されます。
技師は逮捕されたグレゴリエフ大佐を亡命させてくれるように、アメリカ高官に頼むのですが、取り合われず、彼自身はお手柄!とばかりにアメリカ駐在の栄転となるのです。
このアメリカ高官がウィレム・デフォーなのですが、パリッとしたワイシャツ姿なんて初めて見て驚きました。でもさすが役者!(←当たり前ですが) 気取った正しい話し方も、意外とサマになっているのです。でもこの男が冷静に技師の出世を讃え、大佐は人身御供とばかりに見捨てる、その冷徹さ、鼻もちなさに、思わず殺意がこみ上げて暴れそうになりました。(そんなことしないけど)技師はきっとこのことをずっと追い目に感じて生きて行くのでしょうね。
ソ連崩壊を前に、多くの人が亡命します。ほとんどは金と自身の利益のために国を売り、自分だけ逃げだす輩ばかり。グレゴリエフ大佐は伝手があろうと亡命を拒否。彼は愛する祖国を、息子や子孫のために変えたくて、西側に情報を渡し、どんなに拷問されようと、処刑が待っていようと祖国を離れるつもりは一切ないのです。
フランス語が好きで、かつて、美女の誉れ高い妻を同僚と競って落としたロマンチストの大佐。息子のためにクイーンのテープを頼む家族思いのお父さん。その大佐は最後まで自分の行動は祖国のためという信念の男なのです。このヘンな顔(よく言うならキョーレツに個性的な顔)の大佐の男っ気に涙してしまいました。大佐の妻と息子はその後どうなったのでしょう。

なんとなく見始めたのが、結局、飛行機の中、往路復路と2回観てしまいました。

評者

おれんか

更新日時

2013年02月01日 23時16分

コメントの推薦

参考になる 2013-02-02
hacker
2021年12月04日 02時26
2021年12月04日 02時26
©ずばぴたテック