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少年は残酷な弓を射る/ドンペリのコメント

rating44.0000

少年は残酷な弓を射るへのコメント

採点

rating4

推薦数

+1

コメント

胃が痛くなるほどの母と子の壮絶な戦い。この映画は一度観れば沢山。一度観たら忘れられません。
本題『We Need to Talk About Kevin』が『少年は残酷な弓を射る』となったわけですが、鑑賞後にはそれほどかけ離れていない邦題であることに気づく。

レビュー

その理由を「母親の愛を独り占めしたかったから」とするにはあまりにも単純すぎるし、かと言って、かの映画のように「元々悪魔の子であったのか」とオカルト風味にするには、物語は現実的であり、そのどちらとも取れそうなスレスレで描かれている点が巧いと思う。クライマックスまで緊張感が途絶えない。そして原因・結果はこちらに委ねられているのだ。

始めの方の回想場面で、可愛い妹が片目アイパッチをしているのですよね。まずそこで背筋がゾ〜ッ!とした・・・何しろタイトルが「少年は残酷な弓を射る」ですからネ。
また、幼い頃に父親からプレゼントされた子供用弓矢を、庭で喜んで遊ぶゲヴィンの姿も、同じく本作のタイトルを思えば、イヤな予感は当然のこと。その後成長するにつれ本格的な弓矢に代わり、ケヴィンは腕を上げていく・・・この溜めも、巧いんですよね〜。
これは和製タイトルにやられた、という感じです。

母親の視点で一方的に描かれるので、ケヴィンのする母親へのイジメ(苛めて反応を見ている)を見るにつけ、憎らしいまでのケヴィンには同情する余地を与えない。この少年(子役たちも)がまた恐い=巧いのだ。
これは私が母親側に立っているからだろうか・・・いや違う。やはりケヴィンは異常だ。
この母親、出来ちゃった婚で、嬉しそうな出産ではなく、出産後も笑い顔もせず暗くて決して楽しそうではないが、彼女は仕事もセーブし、育児ノイローゼになりながらも少なくとも子供に近づこうと努力しているように見える一方、夫のあまりの鈍感さ、バカさ加減に私は辟易した。
ケヴィンは母親への当て付けか、父親には良い子の姿しか見せず、その使い分けも恐ろしいほどだ。

ただ!! 母親が「ケヴィンが来るまで私は幸せだったのよ」と、まだヨチヨチのケヴィンに向かって言ったのはマズカッタ・・・コレは我が子に言ってはいけないでしょう。
その母親の言葉を、大きな瞳でジ〜ッと母を見つめて聴いていたケヴィンなのでありました・・・・。


母親はケヴィンと二人きりになってしまった。そして一生苦しむことになる。
それをケヴィンは望んだのか? 僕のために一生苦しめと?
ケヴィンはこの上ないやり方で、母親を独占することが出来るのだ。


私も彼女の自業自得とはどうしても思えないのです・・・

評者

ドンペリ

更新日時

2013年03月24日 21時43分

コメントの推薦

素晴らしい洞察 この映画(原作もそうですが)男の視点から見るとどうなのだろうと常々思っています。しかし、積極的に観てやろうと思えないのも事実なのです。 2013-03-25
hacker
2021年12月07日 22時01
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