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アーティスト/hackerのコメント

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アーティストへのコメント

採点

rating5

コメント

アーティスト=チャップリンへの、監督の切々たる想いが伝わってきます。

レビュー

この物語は、最後までトーキーに抵抗し、サイレントに固執したチャップリンへの尊敬の念からインスパイアされたものではないでしょうか。アーティストというタイトルは、作中のジョージ・ヴァレンティンよりも、チャップリンにふさわしいものです。

チャップリンが、観客に最初に声を聞かせたのは『モダン・タイムス』の中で、何語でもない、しかし何人であろうと理解できる歌でした。それは、もちろん、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースを意識していたことは間違いありませんが、本作のラスト・シーン、音楽によってトーキーへの足がかりをつかむという設定は、チャップリンが実際に行なってきたことです。

また、各所に散りばめられている、色々な映画へのオマージュを見ると、監督がいかにたくさんの映画を観てきたかが分かります。現在の日本では、とても観る機会がえられない作品も多々あるようで、これはやはり監督がパリに住んでいるシネフィルであることの証でしょう。日本で、この映画の真の解説ができそうなのは、淀川長治だけだったと思うのですが、もう他界しているのが残念です。

しかし、現代でよくこういう映画を撮りましたね。製作者も偉いと思います。惜しむらくは、本物の白黒撮影ではなく、カラー撮影したものを脱色してあることで、やはり本来の白黒のタッチではないことです。ただ、もう本当の白黒撮影ができる技術を持ったカメラマンも少ないのでしょうね。

最後ですが、監督と主演女優は夫婦だそうです。これも、昔からある監督と女優のコラボレーション、特に女優を徹底的に美しく若しくは可愛らしく撮ろうとした点において、ディートリッヒとスタンバーグを思い起こさせます。映画の伝統(?)は生きているのです。

最後の最後、犬のアギーの名演技は、とても楽しかったですね。たた楽しいだけでなく、『ウンベルトD』を連想させる場面などは、泣かせてくれます。

評者

hacker

更新日時

2012年07月26日 09時46分

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2021年12月04日 02時26
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