東宝のフランケンシュタイン映画と怪獣マンダの元ネタだったのですね。
この作品のことは、菊地秀行の『怪奇映画ぎゃらりぃ』(名著です)で初めて知り、デンマーク映画ということもあって、妙に記憶に残っていたのですが、最近になってようやくDVDで観ることができした。正直なところ、同じ年に製作された『怪獣ゴルゴ』に比べても、随分ほほえましい特撮でしたが、意外な発見が三つありました。
一つは、この作品の怪獣の造形が、後の東宝映画に登場する、海蛇のような怪獣マンダとそっくりであること、正確には、マンダがこのレプティリカスにそっくりなことです。
もう一つは、この怪獣は組織再生能力が異常に強く、バラバラにしても、その一片一片が一匹の怪獣になってしまうために、攻撃ができないという設定です。このアイデアは、そっくりそのまま、東宝のフランケンシュタインものに受け継がれて(パクられて?)いるのですね。
そして、ラスト・カット!金子俊介の『ゴジラ モスラ キングギドラ大怪獣総攻撃』のそれとほとんど同じなのには、驚きました。金子俊介も油断がなりません。彼は、自分の大好きな、東宝のフランシュタインものが、どこからアイデアを拝借していたのかを、知っていたに違いありません。自分の映画で、バラゴンを復活させたのと同時に、ラスト・カットで、しっかり、この作品にオマージュを捧げたのでしょう。
いや、まだまだ世の中には新しい発見があるものです。勉強になりました。
2012年04月25日 12時12分
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