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0課の女 赤い手錠/hackerのコメント

rating33.0000

0課の女 赤い手錠へのコメント

採点

rating3

コメント

池玲子と共に東映ポルノ路線を担った、杉本美樹の代表作にして、その正義不在の描写によって、語り継がれるカルト。

レビュー

公開当時、この作品を、山田宏一が大絶賛していたのをよく覚えています。手元に資料がなくて、確認できないのですが、彼は、その年のキネマ旬報のベスト・テン投票で、日本映画のベスト・ワンに挙げていたのではないでしょうか。それも、映画の内容(まぁ、内容の一部ではあるのですが)というよりも、主演の杉本美樹にぞっこんだったせい、という記憶があります。

今回、渋谷のシネマヴェーラのおかげで、久しぶりに再見することができました。同じく、シネマヴェーラで、『女囚701号さそり』も再見できたので、あらためて再認識したのですが、この映画は、原作者も同じ篠原とおるということもありますし、やはり、『女囚701号さそり』を意識していたのだな、ということがよく分かります。

『女囚701号さそり』の梶芽衣子は、黒が実によく似合い(日活の『野良猫ロック』シリーズで既に証明済みでしたけれど)、その視線の迫力と姿かたちの美しさは、タランティーノ監督ならずとも、忘れられない印象を観る者に残します。

これに対し、この映画の杉本美樹は、赤を身にまとい、その無表情(単に演技をしていないだけかもしれないのですが)から来るクールさと、その裸体の美しさが印象に残る役回りとなっています。

現在、2本続けて観てみると、両者とも遜色ないような印象を受けるのですが、ただ、公開当時の一般的(個人的にも、ですが)な受けは、断然、梶芽衣子の方が上だったと思います。

理由としては、アナーキズムの象徴である黒を好み、使う武器まで黒匕首(日活の『無頼』シリーズの人斬り五郎の武器でもありました!)で、刑務所と警察に復讐するという、明白な反権力な図式を体現してた梶芽衣子に対し、共産主義の象徴である赤というよりは、血と同じ色の赤を好み、警察の中にいて、犯罪者と立ち向かうという図式の杉本美樹では、当時の風潮からしても、最初から分が悪かったと言わざるをえません。杉本美樹も、最後には警察を敵にまわすのですが、それも、警察が自分を抹殺しようとした行為に対する反発なので、迫力に乏しいのです。あと、『ダーティ・ハリー』も含めて、やはり二番煎じの印象はぬぐえなかったのでしょうね。

しかし、今観ても、この映画のバイオレンス描写はきついです。と言うか、生理的嫌悪感に訴えるような暴力描写に関しては、この時代の方が長けていたのかもしれません。そういうものが苦手な方には、お勧めできません。念のため。

評者

hacker

更新日時

2009年07月18日 14時32分

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2021年11月29日 23時04
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