みんなで作る映画データベース
  1. トップ
  2. 映画一覧
  3. ドラマ
  4. 関の弥太ッぺ
  5. hackerのコメント

関の弥太ッぺ/hackerのコメント

rating44.0000

関の弥太ッぺへのコメント

採点

rating4

推薦数

+2

コメント

かって股旅物というジャンルがありました。

レビュー

残念ながら、「かって」という言葉がふさわしいのでしょうね。欧米のロード・ムーヴィーに似通うものがある、特定の親分を持たない、流れ者のやくざを主人公にした、このジャンルは数々の傑作を生み出してきました。デフォルメした形としては、勝新の『座頭市』シリーズなども含まれるでしょうし、『用心棒』の主人公桑畑三十朗などにも、このジャンルの不文律が色濃く反映されています。しかし、隆盛を誇った、このジャンルの中でも、4回映画化されたのは、長谷川伸のこの原作ぐらいでしょう。

作られた順を追って、制作年代+監督+主演男優(関の弥太郎)+主演女優(お小夜)を列挙すると、次のようになります。

1953年+田坂勝彦+黒川弥太郎+山本富士子
1955年+渡辺邦夫+島田正吾+宇治みさ子
1959年+加斗敏+長谷川一夫+中村玉緒
1963年+山下耕作+中村錦之助+十朱幸代

実は、私も最初の2本は観ていなくて、59年版も、祖母(長谷川一夫のファンでしたから)に連れられて観たことを覚えているぐらいで、観たとは言えないような按配なのですが、一般的な評価としても、最後の映画が一番高いようです。

監督の山下耕作は、不思議な人で、プログラム・ピクチャーの職人として知られていますが、この映画や『博奕打ち・総長賭博』のように、数十あるいは数百の東映プログラム・ピクチャーを代表して、特定のジャンルの粋とも言える映画を残すことになりました。これも、めぐり合わせなのでしょうか。ついでですが、加藤泰の大傑作『沓掛時次郎・遊侠一匹』も同ジャンルではあるのですが、主人公のやくざ社会に対する斜め向きの態度からしても、東映の正統派とは、少しずれているのですよね。

この映画の物語については、あえて語りません。ただ、この映画をここまでの作品にしたのは、中村錦之助の功績が大であったことは、強調しておいて良いと思います。それと、ラスト・ショット!これも、あえて語りません。この種の日本映画では、類を見ないぐらい、余韻のあるエンディングです。

と、誉めてきましたけれど、弱点とすると、悪役を演じる木村功が明らかなミスキャスト(全く悪人に見えません)であることと、十朱幸代の大根ぶりでしょう。まぁ、中村錦之助がすべてをカバーしてはくれるのですが...。

一見の価値のある映画であることは、間違いないです。

評者

hacker

更新日時

2009年05月03日 14時26分

コメントの推薦

参考になる 2009-05-10
 
参考になる 2009-05-10
 
2021年11月28日 11時15
2021年11月28日 11時15
©ずばぴたテック