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雪の女王/hackerのコメント

rating44.0000

雪の女王へのコメント

採点

rating4

推薦数

+3

コメント

宮崎駿の映画に見られる「疾走する少女」の原型が、ここにあります。

レビュー

この作品に登場する「感情が無ければ、幸せでいられる」と語る、雪の女王は、作られた国と時代を考えると、もちろんソビエト体制そのものの象徴と考えても良いのでしょう。ポイントは、『グッバイ・レーニン』に登場する、理想としての社会主義を体現していた母親同様、彼女がとても美しいということです。実際、本来の社会主義が理想としたものは、とても美しいものであったのですが、現実にどういう姿を取ったかについては、周知の事実です。

その女王に連れ去られた幼馴染を連れ戻すために、万難を拝して、と言うか、それ以外のことは顧みず、走り続けるヒロイン、ゲルダは、強烈な印象を残します。一つの目的以外には、盲目となってしまう宮崎駿の色々な映画の少年少女の原型は、確かにここにあります。

考えてみると、宮崎駿の諸作品では、主人公達は、強大な権力から誰かを救うために疾走するのですが、その時の武器は、銃器ではなく、愛若しくは誰かを救いたいという純粋な感情だということが特徴です。『風の谷のナウシカ』を最初に観た時に、少し違うかな、と思いつつも、ガンジーを連想したものでしたが、それは、力に対して力では対抗しない、という観点からの感じ方だったようです。そして、このヒロインの行動原理は『天空の城ラピュタ』でも『千と千尋の神隠し』でも、この作品のゲルダも同じなのです。

もっとも、この作品の魅力としては、宮崎駿研究としての側面だけでなく、登場人物の動きの滑らかさ、吹雪の雪の動きの見事さ、などの技術的側面も無視できません。最近のアニメを見ていると、こういう技術に関しては、CGに頼りすぎて、昔より後退しているのではないかと思うことが、よくあります。時代を超えて、生き残っている作品には、やはり相応の理由があるものです。

評者

hacker

更新日時

2008年01月06日 21時29分

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