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ボビー/ドンペリのコメント

rating44.0000

ボビーへのコメント

採点

rating4

推薦数

+2

コメント

エミリオ・エステベス(本人も出演)、いい映画撮りましたね。
『JFK』のような映画かと思ったら、まるで違う。「希望」の映画なのでした。

レビュー

エミリオ・エステベス、満を持して渾身の一作と賞賛したい。

何故、今、ボビーなのか・・・それは、40年後の今日のアメリカを見れば誰もが頷けることでしょう。
しかし、憂いているのではなく「アメリカよ、今一度」という「希望」の映画だった。


★以下特にネタバレということでもありません。
ロバート・F.ケネディ=愛称BOBBYのカリフォルニア州予備選の勝利を祝うパーティが
LAアンバサダーホテルの会場で催され、直後に彼は暗殺された。1968年6月5日。
同年の4月にはキング牧師が暗殺されている・・・。

当日パーティに出席するためホテルに居合わせた夫婦、結婚式をする若いカップル、
ホテルの支配人と厨房の従業員、長年勤め上げた元ドアマン、電話交換手、美容師、
ホテルのショウに出演する歌手とその夫、選挙陣営スタッフとボランティア青年、など
彼らの人生ドラマを巧みに構築しながら ショッキングな事件になだれ込んでいく。
実に見事な脚本である。

このバランスのよい群像劇には、当時のアメリカの縮図がみえる。
その年の映画『卒業』の♪サウンド・オブ・サイレンス♪が流れたりもする。

この、豪華キャストを見ればわかるように、
彼らは本テーマに賛同の意を表して低ギャラで出演したのだろうな、と想像に難くない。
エミリオの気概に脱帽というところだ。

それぞれの人間ドラマが実にスムースに流れの中に組み込まれている。
主役級のスターたちが 当然出番は少ない中に それぞれ役柄の特徴を出し
その抑えた演技は真摯で丁寧で 実に肌触りが良いのだ。
淡々と静かな作りだが 監督と俳優達の思いが結集され、ひとつの塊となっている。

兄のJ.F.ケネディの暗殺場面は 多くの人が幾度となく目にしてきたであろう、一方、
弟のR.F.ケネディの暗殺場面は(変な言い方だが)逆に珍しいと思う。
それだけに、ショッキングであり愕然たる思いだ。
ボビー暗殺に、すべての思いと希望が一瞬にして砕け散るというしくみだ。


ボビーは、実写フィルムの登場と そっくりさんらしい役者の顔を映さない登場
とを使い分けての登場だが、これが見事に処理されていてリアリティ充分だ。

ラストにボビーの(実の)スピーチが流れる。これを聞くだけでも、価値があるだろう。
もし万一、ボビーが大統領になっていたら、アメリカは少なからず今よりは良い方向に
変わっていたかもしれないと素直に思える。

気に入らなければ容赦なく抹殺する。こんなことが許されるのだろうか・・・・
という映画ではなかったのだ。したがって犯人を責める映画でもない。

ボビーの理想とするアメリカ像に、今一度思いを馳せ、希望を託す映画だったのだ。
祖国を愛すればこその映画に見て取れた。
この品の良さに、私は心打たれた。

素敵な映画だった。




*出演者はそれぞれ「らしい役」を演じているのですが
特異に目を引くのはアシュトン・カッチャーですかね。彼も化けますね〜。
で、デミ・ムーアがショウの中で実際に歌いますが、なかなか巧いです。
で、あれれ・・・デミ・ムーアってエミリオの元妻じゃない?(元カノ?)
で、彼女は今はアシュトン・カッチャーと結婚しているのですよね〜?
ま、別にどうということはありませんが・・・気がついてしまったもので。


*早稲田松竹にて鑑賞。
私のお気に入りの『モーターサイクル・ダイアリーズ』と二本立て
だったので、大満足でした!

評者

ドンペリ

更新日時

2007年08月28日 01時42分

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