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孤独な場所で/hackerのコメント

rating44.0000

孤独な場所でへのコメント

採点

rating4

コメント

『暗黒への転落』に続くハンフリー・ボガート主演+ニコラス・レイ監督作品

レビュー

戦争が終わって以来、ホンを書いていない名脚本家ディクソン(ハンフリー・ボガート)は、直前まで自宅で一緒に過ごしていた女性が退出後殺害されたため、犯人として疑われます。しかし対面の二階に住んでいた女性ローレル(グロリア・グレハム)の証言により、一応は釈放されます。ただし、その後で二人が恋仲となったことにより、彼女の証言の信憑性が疑われ、かっとなって我を忘れ、幾多の事件を過去に起こしているディクソンを警察は第一容疑者として扱い続けます。

ローレル自身も、直前まで上機嫌だったディクソンが、ふとしたきっかけで激情を爆発させる姿(この辺りはボガートの上手さが光ります)に何回か接しているうちに、もしかしたら殺人犯かもしれないという疑いと、とても一緒には暮らせないという思いが強くなってくるのでいた。

この映画を観ようと思ったのは、トリュフォーが『アメリカの夜』の劇中劇である『パメラを紹介します』の筋、息子が連れてきた嫁が息子の父親と恋におちてしまうという物語は、ニコラス・レイとグロリア・グレアムの関係から思いついたと語っていたからです。レイとグレアムは1948年に結婚しましたが、この映画を撮った50年に別居し、52年に離婚しました。その理由は、グレアムと、最初の妻との間にできた子供アンソニー(当時13歳!)がベッドにいるところを、レイが発見したからと言われています。したがって、この映画の撮影中は最悪の関係だったようです。ところで、グレアムはレイと別れて、別の男性と結婚、離婚をした後で、アンソニーと結婚しています。これも大胆な行動ですが、アンソニーとも最後には別れています。

この映画は、もちろん、映画界の裏幕ものとしても見られますが、脚本家ディクソンは監督レイの分身とも考えられるわけで、レイとグレアムの私生活の熱烈な始まり(グレアムは最初の夫と離婚が成立した直後にレイと結婚しました)と悲惨な終わりが、そのまま作品になっているかのようです。

そういう意味で、日記を書くように映画を撮っていたトリュフォーが、『大砂塵』だけでなくニコラス・レイという監督に惹かれる理由がよく分かる作品です。また、ボガートの俳優としての力量、特に狂気を演じさせた時の見事さ(後年の『ケイン号の反乱』がピークでしょう)に唸る作品でもあります。

評者

hacker

更新日時

2017年01月02日 07時29分

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2021年01月18日 04時26
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