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アナログの極み。
『HERO』のCGで枯れ葉が舞い散るシーンを覚えているだろうか?『HERO』の中で私がもっとも好きなシーンである。
最新技術により映画の表現は無限大になってきたが、このシーンをもしCGを使わずに出来たら、誰でも驚くだろう。
香港映画の技術というのはお金が無い分、頭と命を使って芸術を作り出して来た、
カメラの動かし方や、役者の映し方にもいろいろ工夫が観られるのだが、
そんなアナログアクションに徹底してこだわったのが、この『天地無限』である。
独創的なアクションの数々、神業的なジェットリーのカンフー、切ないストーリー、光と影を使った映像表現、
すべてが香港映画でしか出来ない高水準なモノ、天才・ユエンウーピン自らがメガホンを取ったのも嬉しい傑作。
なんだけども、この時期のウーピンの悪いクセである、早回しカンフーが出てしまっている…
これが非常に惜しい!せめてスローモーションにして欲しいくらいだ、ウーピン何故だ〜!?
これが無ければこの作品は未来永劫輝けるものだったに違いない。
『アイアンモンキー』も非常に惜しい!アクション監督だけでもいい仕事しますから、
意外と『マトリックス』くらいの仕事のスタンスでちょうどいいのかもしれません。
武侠映画ではやはり『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』がベストですが、
これも負けず劣らず素晴らしい映画になってますよ、香港映画の素晴らしさがギッシリ詰まってます。
映画とはアナログであるという方、是非ご覧になって下さいませ。
2005年12月30日 08時06分
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2005-12-30 |