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たそがれ酒場/ドンペリのコメント

rating44.0000

たそがれ酒場へのコメント

採点

rating3

推薦数

+1

コメント

戦後の、ある酒場の開店から閉店までの一夜で描かれる群像劇。
舞台劇のようでもある。

レビュー

この大変欲張りな酒場が面白い。
フロアは、いかにも日本的大衆居酒屋風で、壁のメニューにはつまみが10円、20円からあるそんな時代だ。
さて、フロアの吹き抜けの中二階部分が舞台になっていてピアノが置いてあり、そこで専属歌手が歌ったり、お客も歌ったり、歌声酒場のようでもあるかと思えば、客の持って来たレコードもかけてくれる。
またその舞台に続く右側の部分は、ちょっとだけそれらしい飾りがあってストリップ(と言ってもスカートをチラリとめくって下着がチラリズム程度)もするスペースも出来ているという、何でもござれのお店なのだ。
このシチュエーションを生かし、あらゆるジャンル(シューベルトから軍歌まで)の音楽を盛り込んで、音楽映画の趣きを意識したのは間違いないと思う。これはこの時代としては進んでいたのではないでしょうか。そして音楽とは 政治的見解によって左右されるものであることも含め、まだまだ戦後の‘割り切れない時代の名残’が充分描かれている。


酒場の開店から閉店となるまでの店内だけの映像で、そこに登場する人物の悲喜こもごもが描かれていくのだが、様々な人生模様が浮かび上がるしくみだ。
一人一人の事情を巧く繋ぎ、誰もが主人公なのです。
「こうしてみんな生きているんだな〜」という言葉が口をついて出そうな、まさに「人間賛歌」なのでした。

客で一杯になり、飲むほどに〜酔うほどに〜店内が賑やかに盛り上がる様は、細部に亘る演出とカメラで生き生きしていました。ほんとの酒場のようで・・・。

画家が音楽家に言う「若い者が次の時代を担っていくのだよ」という言葉は、いつの世も語られる言葉なのだな〜と、しみじみ。

内田吐夢監督の、戦後復帰第一作が「血槍富士」で、2作目がこの「たそがれ酒場」ということで、興味深く見ました。

評者

ドンペリ

更新日時

2008年08月12日 00時27分

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