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女の中にいる他人/ドンペリのコメント

rating33.0000

女の中にいる他人へのコメント

採点

rating3

推薦数

+2

コメント

新珠さんが怖〜い! 

ネタバレ

このレビューは物語の核心部分が明かされています。

レビュー

ネタバレ全開でございます。

鎌倉に住まい、典型的な専業主婦で、子供が二人いて、姑との関係もよくて家庭円満、家をしっかり守る妻を新珠三千代が好演。
一方、典型的なサラリーマン風情、まじめ風。とても浮気相手がいるように見えない(実はこれが曲者なのねん)夫を、小林桂樹がぴったり演じている。

始めの方で、小林が犯人であることが解るようになっている。
小林が 愛人(←小林の親友三橋達也の妻なのだ)をSM的情事で過って殺してしまうという、別れ話のもつれではなく、意外にもキワドイ話ではある。
猫なで声(新珠独特の言い回しのこと)で話す新珠が最後に取る行動で、‘瞬時’にクライマックスへ。
外国映画のサスペンスにありそうなお話です。


嵐の晩に停電した暗い室内で、蝋燭の灯りの中で、夫は「愛人がいたこと」を妻に告白。話がひと段落したところで電気が点くのだ。
後日、さらに夫は「愛人を殺してしまったこと」を、旅先での真っ暗なトンネルの中で、妻に告白。
このように あたりが暗く、黒が効いている中で、二度の告白シーンがあるのは、わざとらしくも感じたが、そのどちらも、光の具合が絶妙で、暗い中に真っ白な新珠の顔が、目が、鋭く光り、サスペンスさながらのモノクロ映像で怖さ満点、サービス満点というところだ。新珠三千代、怖〜いのよ。

「人もうらやむ幸せそうな家庭」と「その家庭の闇の部分」の対比を交互に映しながら、夫婦が追い詰められていく経過をじわじわと見せていくが、後半は同じことの繰り返し・・・夫「耐えられない」妻「忘れちゃいなさい」「耐えられない」「忘れちゃいなさい」・・・で引っ張るので、ちょっとダラつく。まあその夫のうじうじがないと、衝撃の妻の行動への‘溜め’がなくなってしまいますかしらね。

本作は、夫婦が互いの立場で追い詰められていき、苦悩の末に夫が出す‘自首をするという決断’を聞き、‘妻の決断’が一気に噴き出す驚きの結末がすべてだ(言い切りすぎ?)。
「あなたが自首するなら、残された私たちはどうなるの」と、‘もう一人の女’に確実に豹変した新珠の演技が際立っている。イザとなったらやりますよ的な女の強さここにありとでも言いたげだ。
「夫には裏から出て行ってもらいます」(←確かこんな風)という決め台詞が耳から離れない。




以下完璧ネタバレ。
それは、完全犯罪に見える。あの貞淑な妻が夫に毒を盛るなどと誰が想像できましょうや、という隠れた説得力も凄い。さらに、夫殺しをひた隠しにして一生生きていける女に、この新珠三千代が見える。


それにしても、殺人現場に指紋を残しているし、普通なら簡単に容疑者があがりそうなのに、その気配がない。
その点は現実感がなく、ひっかかる。このままじゃ、あまりにも警察が間抜けだもん・笑。
そ、それとも、他に真犯人がいるのかしら? そう考えると面白いでっせ。夫は度重なるSM情事にハマり、相手を殺してしまったと錯覚を起こし動転して逃げ、実は愛人は死んではいなくて気を失っていただけで・・・となると、犯人は三橋か新珠、あるいは共謀。これだと‘大どんでん’でかなり面白いんだけど、違った路線の映画になっちまいますね。やっぱり考え過ぎですか。


*日本の古い映画でよく感じることですが、子供たちの年齢にしては両親が老けているのよね。時代を感じますね。

評者

ドンペリ

更新日時

2008年07月28日 01時55分

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