みんなで作る映画データベース
  1. トップ
  2. 映画一覧
  3. ドラマ
  4. 生き方・哲学・宗教
  5. あらくれ
  6. hacker2のコメント

あらくれ/hacker2のコメント

rating44.0000

あらくれへのコメント

採点

rating4

コメント

高橋峰子VS三人のダメ男

レビュー

溝口、小津、黒澤といった巨匠に比べると、成瀬巳喜男の評価が高くなってきたのは比較的近年になったからだと思います。それもあって、実は、彼の映画はあまり観ていません。本作も初見でした。

物語は、大正時代を背景に、勝気なヒロイン、お島(高峰秀子)がダメな男トリオ(上原謙、森雅之、加藤大介)を渡り歩きながらも、たくましく生きていこうとする姿を描いたものです。

この上昇志向の強いふてくされたヒロインを高峰秀子が、『浮雲』とは違う雰囲気で演じていますが、やはり森雅之が演じる、お島が好きなのだけれど、結核持ちの妻がいることもあり、世間体を気にして添い遂げられずに死んでしまう田舎旅館の文学好きの主人が、素晴らしいです。その芸域の広さから見ても、戦後日本映画最高の俳優の一人であったことは間違いありません。

本作を観ていると、実に自然に作られているセット、路上の物売りの姿でさりげなく表現される季節と時間の経緯、しっかりした脇役陣(志村喬、宮口清二、東野英治郎、坂本武、左卜伝、そして若き日の仲代達也!)、今や撮るカメラマンがいないであろう白黒の美しい画面等、もちろん成瀬己喜男の確実な演出も含めて、日本映画全盛期の実力を感じとることができます。

成瀬己喜男の傑作とは呼べないかもしれませんが、当時の標準であろう作品でも、これだけ素晴らしいのには感心しますね。

評者

hacker2

更新日時

2019年05月26日 08時26分

コメントの推薦

データがありません
2021年12月08日 02時39
2021年12月08日 02時39
©ずばぴたテック