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地下室のメロディ/ドンペリのコメント

rating33.5000

地下室のメロディへのコメント

採点

rating4

推薦数

+1

コメント

ジャンギャバンとアランドロン、互いの良さが出ていて 脚本良し、音楽良し、モノクロ、で粋。
ラストシーンは一度見れば忘れないです。。。

ネタバレ

このレビューは物語の核心部分が明かされています。

レビュー

ラストシーンは一度見れば忘れないです。『太陽がいっぱい』みたいに水の底から何かが浮いてくる・・・。


5年の刑期を終えたシャルル(ジャンギャバン)は 妻が引退を迫るのも聞かず
カンヌのカジノの売り上げ金10億をいただこうという仕事のために動き出す。
ムショで、相棒にうってつけと思い目をつけていたフランシス(アランドロン)を誘い
綿密な計画を練って いよいよ犯行はうまくいったかに見えたが・・・。



ジャンギャバンの前では若いドロン(30前?)は‘やや青い’ですが
でもその組み合わせがとってもいいんです。
ギャング映画お得意の‘このヤマを最後にリタイアしようと考えている’老齢のギャングを
貫禄たっぷりのジャンギャバンが当たり前のように演じ
ハンサム(これは言っておかないと!)なチンピラの若造をアランドロンが演じるという対比で、
ドロンの誰が見てもギャバンの前で引けを取るであろう点をうまくカバー出来ているな、と思うのです。
そしてその若造が犯行の前準備のために シャルルの指導よろしく品の良い金持ちの御曹司に変身。
チンピラからパリッとタキシード姿に変身したドロンは見目麗しく(笑)ドロンで適役!なんて思いますね。


冒頭のシーン、刑の‘お勤め’を終えたシャルルはその5年の間に街が様変わりしていて
‘浦島太郎状態’で 自分の家を探してたどり着く・・・これよく考えたら笑えるのよね。
そしてタイトルバックにジャズ。裏街道で生きるギャングの物悲しさや退廃がイメージされた曲で、
この音楽は手を変え品を変え、あとからも流れますが
この映画らしさを醸し出していてバッチリ。
私の様に音楽に拘る人であれば画面を見ながら音楽にしっかり耳を傾ける楽しみがあります。

ラストの10分くらいかな〜、緊張感で張り詰めた場面、カメラも粋です。
両手に札束の入った鞄を持ったドロンをプールサイドの壁の円の中に立たせるところ、いい。
そしてプールを挟んで
一方には新聞を読みながらデッキチェアにジッと腰かけているシャルル、
反対側には札束の入った鞄を二つ持ったフランシス、
二人がプールを挟んで無言の対峙をしているこの絵姿がなんとも言えずいいのです。
シャルルの前を刑事たちが「強盗の特徴」を話しながら通り過ぎ、
フランシスのすぐ後ろには 「金庫強盗の持っていた鞄の話」などをしながら行ったり来たりする刑事たち。
彼らの足だけを映したりして緊張感を増してくれます。
まさかこんなそばに強盗犯人と鞄があるなどとは思わない・・・この場面を見るたびに「灯台下暗し」
という言葉が浮かぶのね。
ジャンギャバンは椅子に座っているだけの演技、まあお見事です。

ラスト、プールの底から紙幣が一枚、また一枚と浮かび上がってくるシーンは美しく芸術的。
フランシスがどうしようもなくなり鞄をプールに沈めてしまうのですが
その鞄のふたが開いてじんわり(こういう言葉がぴったりの感じ)紙幣が浮かび上がる様子を
カメラがとらえ、二人の仕事(強盗)が失敗だったことをジワジワ時間をかけて思い知らせるのです。
鞄から出てくる紙幣がどんどん増えていくのを見るにつれ、「あーあ」って思いますよ、誰でも。
プールサイドに横たわりながらそれをジーッと見ているドロンもいいですよね〜。
やがてプールの水面は紙幣だらけに、
それを見てジャンギャバンは静かに立ち上がります・・・。

もう一度、「二人がヒトコトも話さないラストの10分」が大好き。
カメラがいいですね〜。

評者

ドンペリ

更新日時

2005年12月05日 00時16分

コメントの推薦

参考になる 2005-12-05
 
2021年12月06日 20時54
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