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サンダーボルト/hackerのコメント

rating33.6667

サンダーボルトへのコメント

採点

rating4

コメント

マイケル・チミノの処女監督作品ですが、後年の『ディア・ハンター』や『天国の門』より好きです。

レビュー

原題は ‘Thunderbolt and Lightfoot’ で、主人公たち、(クリント・イーストウッドとジェフ・ブリッジス、二人とも若い!)の名前です。直訳すると、「落雷と敏捷」とでもなるのでしょうが、劇中でも語られていますが、アメリカ先住民の名前のように聞こえます。実際、他の仲間の名前ですが、レッド(アーサー・ケネディー)というのは、先住民の蔑称である redskin を連想させますし、グッディー(ジョフリー・ルイス)というのも「良い奴」ということですから、やはり先住民のそれらしい響きです。ただ演じているのは、全員白人ですが、こういうタイトルを選んだのは、現代アメリカ社会から排除された人間たちの象徴なのでしょう。

ライトフットを除く3人は朝鮮戦争帰りというのも、この映画が作られた時には米兵の撤退を開始していたベトナム戦争の影を感じますし、過去を全く語っていないライトフットも、もしかしたらベトナム帰還兵なのかもしれません。朝鮮戦争の英雄が銀行強盗をやり、ベトナム帰還兵がそれを手伝う、という構図のようにも取れるのです。

しかし、この映画の最も素晴らしいのは、色々な風景の中での、サンダーボルトとライトフットの会話する姿を捉えたロング・ショットに代表されるような、空間の魅力を活かした絵作りだと思います。そして、空の青さ!後に、ヴェンダースが『パリ、テキサス』(1984年)で再現した、かっての西部劇が持っていた空の青さを、ここでも味わうことができます。

そういう意味からは、主人公たちの名前も含めて、西部劇を現代に再構築した作品とも言えそうです。ですが、何よりも、そういう一種の映画遊びを監督が楽しんでいるのではないでしょうか。

最後ですが、本作のシナリオは、これもマイケル・チミノの手によるものですが、細かな伏線の張り方―赤毛の女は悪運を呼ぶ、ストアにおける番犬、キャデラックへの憧れ等―が素晴らしいです。

もしかしたら、傑作と呼んでも良いレベルかもしれません。

評者

hacker

更新日時

2012年05月01日 17時03分

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2021年11月28日 11時23
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