みんなで作る映画データベース
  1. トップ
  2. 映画一覧
  3. スリルとサスペンス
  4. 冒険アクション
  5. スター・ウォーズ
  6. カトキチのコメント

スター・ウォーズ/カトキチのコメント

rating44.0294

スター・ウォーズへのコメント

採点

rating4

推薦数

+2

コメント

特別編は★★★★。オリジナル版は★★★。

レビュー

もちろんこの手の映画では初めてづくしでそこは評価出来るし、見せ場もたっぷりでこれぞエンターテイメント、
映画的虚構の極みと言った造形と黒澤を意識したシーンの数々は映画ファンならばニヤリとするだろうし、
何よりも夢が詰まっている、ちょいB級臭いところも愛すべき点でSFのスペースオペラとしては金字塔だろう、
ストーリーもしっかりしていて、ディテールも細かい、裏ネタもいっぱいありそうで、青年の成長物語としても観れる。
だが、これ以降のSF映画が『スター・ウォーズ』を越えようと頑張りすぎて、
これよりも偉大な傑作が続々生まれてしまった事に悲劇が待っていた。
これをリアルタイムで体感していたら感動もひとしおだっただろうが、私世代からはちょっと冷めてしまう。
ピカピカしてカクカクな絵作りはあまり好きではないし、テンポが急落する部分があるのも正直マイナスな要素、
どっちかというと濡れまくってる絵の『ブレードランナー』が私にとって金字塔なので、
『スター・ウォーズ』は教科書的にならざるを得ない、つまりはそういう作品。

個人的にジョージルーカスは監督としてそこまで評価してない、
この人のイマジネーションはたしかにすごいが、それが個人的嗜好にハマるかと言われるとちょっと違う。
見せ場であるはずのデススターのチェイスも少しダレるし、監督としてはスピルバーグの方が上だ。
だからルーカスはプランナーとしての能力がすごい、
『インディ・ジョーンズ』もそういう所の役割分担がしっかり出来てる。
正直、この壮大な物語を考えた時のルーカスの頭と技術の差が激しすぎた。
映像からとても完成してるとは思えない妥協の数々も見られるし、
この世界観がしっかり出来てないと我々世代からは辛いものがある。

チャンバラもあるし、チェイスもあるし、ストーリーはしっかりしてるんだけども、なんかピンと来ませんでした。
『レイダース』を観た時と一緒の感想ですね、至って普通の娯楽映画です。

SF映画なら『未知との遭遇』、『ブレードランナー』、『ストーカー』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が好き。
そもそも最初に観たSF映画が多分『ターミネーター2』とか『アビス』らへんなんですよ。
やっぱりこういうストレートなSFは映像がしっかり出来ていないと厳しい、
これは完全に好き嫌いの世界です、ルーカスはプロデューサーとして素晴らしいですね…

と、ここまではオリジナル版のレビュー、
その後、リアルタイムで97年にCGで手を加えた“特別編”が公開される、
ルーカスが“ここをこうしたかった”という部分を現代の技術でパワーアップさせ、未公開のシーンも復活した。
この特別編のCG技術は素晴しい!!!!

私にとってSF映画というのはまず世界観ありき、ディテールがあればあるほど、楽しめる。
“オルデラーン”“チューバッカ”“フォース”という用語も当たり前の様に出てくる方が好き、
説明はハッキリ言っていらないのだ、『マトリックス』も世界観の作り方は一緒。
この特別編はそのディテールがすごく生きている、世界観を形成するのに必要なシーンが山盛りなのだ。

まずエスタブリッシュメントショットの使い方が素晴しい、
オリジナル版では「しょぼい」と感じた街のシーンが、この特別編では重要な要素を秘めている。
街そのものが恐ろしい空間を見せ、広々と、そしてイキイキとしている。
街が主役と言ってもいいくらいだ、ほんのワンカット、1秒あるかないかのシーンだけで作品の印象が変わるのにも驚く、
映画というのは編集がとても大事なんだという事をこの特別編で実感させられた。
それはどのシーンでもそう、冒頭の砂漠でR2を探しにくる兵士達、ルークの家、飛び立つファルコン、
ド頭にくるショットの数々が、作品にたしかなリアリティを与えている。

そしてハンソロとジャバの関係をしっかり描いてるのもよかった。
ただの金銭トラブルという点がいかにも人間臭くていい、ここはCGでまるまる手直ししているが、
『ジェダイの復讐』に出てくるジャバよりも質感がある、カメラの向こうにジャバが存在しているかのようだ。
そもそも若かりしハリソンと今のCGジャバを共演させたスタッフがすごいのだろうが。

私はこのハンソロというキャラクターがものすごく好き。
現実主義で理想はいっさい語らない、これからデススターに向かうという時も自分の事しか考えない、
こういうキャラはSF映画にはなかったものだ、主人公とは性格が真逆、なのに憎めない。
キャラクターがしっかり描けてるから、ディテールがよく出来ている特別編にはものすごく興奮したのだ、
オリジナル版との差はここにある。

私の好きな江戸木純という映画評論家はこの作品に対して「追加、修正シーンはオマケ程度で別に驚くほどのことはない」
と語ったが、いや、この追加、修正シーンがあってこその『スターウォーズ』だったのだ。

という事でオリジナル版は★★★、特別編は★★★★。
これよりも好きなSF作品はたくさんあるし、個人的にこのシリーズに思い入れは皆無。
特別編になってもやはりテンポは悪いし「あの時代の映画をCGでここまでパワーアップさせた」事の評価です。
今はDVDでこの特別編が“新たなる希望”としてスタンダードになってるようなので、採点もそちらでしました。

評者

カトキチ

更新日時

2006年04月10日 07時35分

コメントの推薦

参考になる 2006-04-10
 
素晴らしい洞察 2006-04-10
 
2021年11月29日 12時04
2021年11月29日 12時04
©ずばぴたテック