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大人の見る絵本 生れてはみたけれど/ドンペリのコメント

rating44.6000

大人の見る絵本 生れてはみたけれどへのコメント

採点

rating5

推薦数

+1

コメント

素晴らしい!!
1932年、小津が28歳の作品なのですね。 嗚呼、無声映画の楽しさよ!
無声映画でも何でも、結局出来の良い作品はやっぱり面白い、ということですわね。

レビュー

小学生の兄弟二人が、大人社会の「せんなきこと」を理解していく。かつて誰もがそうであったように、ということでしょうか。

この世で一番偉いと思っていた父親が、自分達が子分にしている友達の父親(=重役)にへつらっている姿を見てしまい、この兄弟はがっかりし、「お父さんも重役になればいいじゃないか」と父親に詰め寄り、父親と問答が始まる。優しい父親の答えに、どうしても納得がいかない二人は「明日からご飯を食べないぞ!」とハンストするというユーモラスな抵抗の姿の愛らしいこと。

兄弟役の二人が良いです。私はこの二人に釘付けです。特に弟役が最高。兄弟はとても仲が良く、弟は言うことなすことすべて兄の真似をするのがまた可笑しいったらないの。いちいち動作も可愛いし。
当然、監督が演技指導をしているのでしょうが、生き生きとした子供らしさを表現させるのが実に巧いですね。本来子供ってああなのよね、とほのぼのする。

この子供たち、手を相手にエイッと(気功のように)向けると、向けられた相手は地面にバタリと倒れなければならない。その後、アーメンの十字を切ってからパッと開いた手を倒れている子にかざすと、倒れていた子は起きあがって良いのだ。エイッとやる方がガキ大将で、倒れるのは子分なのだ。上下関係を計る術らしいのですが、それを確認するかのように、たまにやるのですが、これが実に愉快、そしてまたまた可愛い。あのような遊びが流行っていたのかしら・・・。

やがて、大人の社会構造を知ってしまった兄弟は、「ほら、重役に挨拶してきた方がいいよ」と父親にアドバイスしちゃうのです・笑。
そしてこの兄弟はというと、自分たち子供社会の上下関係を確かめるかの如く、相も変わらず、父親の上司の子供にエイッ!をかけるのだ。面白い事この上ない。

大人は大人、子供は子供で、自分達の世界で生きている。

・・・で、以上が時々字幕が出るだけのサイレントなのですからね〜。
まるで子供たちの声を聴いていたような錯覚に陥ります。

評者

ドンペリ

更新日時

2013年02月15日 01時33分

コメントの推薦

読んで楽しい これは傑作ですよねぇ〜。これと『東京の合唱』が小津の原点だと思います。 2013-02-15
hacker
2021年12月04日 00時50
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