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ピアニスト/ドンペリのコメント

rating44.0000

ピアニストへのコメント

採点

rating3

推薦数

+2

コメント

『ピアニスト』という題名から、美しい音楽映画と思ってはいけません。
胸のあたりがむかむかするリアルな演出で 後味は決していいとは言えない映画です。
カンヌ映画祭は こういう衝撃的作品が好きね〜。

ネタバレ

このレビューは物語の核心部分が明かされています。

レビュー

映像とテーマ、そのどちらも衝撃度が高かったです。
イザベル・ユペール(シャーロット・ランブリングに少し似ている)の雰囲気作りが巧いので、生々しさがじかに伝わってくる。

以下のコメントでは、具体的な場面に触れています。





いきなりですが・・・・
世の中には‘アブノーマルな性愛の形(SM然り)’もあるのは誰もが知っていること・・・。
主人公エリカが女性でありながらビデオ屋の個室でHビデオを見ても(外国にはあのような場所があるのですね)それが異常だと決め付けることもないのですが、
彼女が 若いカップルが車の中で愛し合っているのを覗きながら放尿するあたりになると、徐々に気味の悪いものに感じてくるのは私だけではないでしょう。

主人公エリカの性癖に驚きを隠せなくなっていくのですが、その原因は明らかである。

エリカに自分の夢を託し、ピアニストにしたかった母親は、エリカがピアニストになれず音楽学院のピアノの教師になったことに満足していない。
40も過ぎた娘(エリカ)の行動をすべて把握し、管理下におくという異常ぶり。
しかもベッドで一緒に寝ている母娘。
ある晩にエリカは横に寝ている母に抱きついて「愛してる・・・」と言い、母親の下半身をパッと覗き、「ヘアーを見たの」と言う。

エリカが(敢えて‘どこ’を、とは言わないでおきましょう)リストカットをする場面は、とても直視出来ず、 その痛さや恐さなどに加え、吐きそうになってしまうほどリアルさが伝わる作品なのです。

心の病という視点から、胸が痛くもあり、このようにしか生きられないエリカに同情を禁じ得ません。

ある心理学者の話ですが
偏った親の愛情から子供が行き場を失くしてしまうと
自分を傷つけるか 他を傷つけるか そのどちらかであると・・・。
そんなことが頭を過ぎります。

金属バット事件から始まり、近年の「一見いい子・お勉強の出来る子」が殺しに走るのも 親が子供を追い詰めた結果にほかなりません。
*先日の事件(医学部志望の高校生が家族を放火殺人)も、いい子でいるのに疲れ、逃げ場がなく限界が来、それを打ち破るのには破壊しかないのです。
「医者の息子だからと 君は医者にならなくていいのだよ」と言ってあげる強い見方が居なかったことが かわいそうでならない。
なかなかこのピアニストのレビューを書く気にならなかったのですが、先日の事件を見て根幹は同じようなところにあるので 書くことにしました。

親の支配が子供に与える影響を思わずにはいられない。

もちろん子供の持って産まれた性格もあるのは言うまでもありません。
幼い頃から反抗の出来ない弱い性格の子供を見極めなければなりません。



*ブノワマジメルも 妖しい色気を漂わせた生徒役を見事に演じています。こういう子、いそう・・・。

評者

ドンペリ

更新日時

2006年06月26日 10時46分

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