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リバティ・バランスを射った男/hackerのコメント

rating44.0000

リバティ・バランスを射った男へのコメント

採点

rating5

コメント

何と美しい映画でしょう。

レビュー

TVではありますが、久しぶりに再見しました。

あらためて感じ入りました。白黒撮影の何と美しいことでしょう!そして、ジョン・フォード監督の実にしっかりした演出!ああ、映画は本当にたくさんのものを失ってしまったのですね。もちろん、得たものもあるでしょう。ですが、もう誰もこういう映画を撮れないことも事実だと思います。

本作の主人公は、いわゆるワイルド・ウエストに、法の秩序を打ち立てることを夢見て、やってきた弁護士ランス・ストダード(ジェームズ・スチャート)です。彼は、様々な経緯の後、無法者リバティ・バランス(リー・マーヴィン、彼の出世作ですよね)に、無謀と思える決闘を挑み、相手を倒したことによって、名前が知られ、政治家としての人生を歩み始め、上院議員までなります。しかし、実際にリバティ・バランスを撃ったのは、西部に生まれ育ち、法より拳銃を信じるトム・ドニファン(ジョン・ウェイン)でした。

映画は、上院議員となったランスが、かってはトムが恋した相手であり、現在は自分の妻となったハリー(ヴェラ・マイルズ)と共に、トムの葬儀に参列するため、昔の町に戻るところから始まり、副大統領候補とまで言われる有名人が、なぜ無名のカウボーイの葬儀にやって来たのかを尋ねる町の新聞社の社長と記者に、昔のことを語る、というスタイルで語られます。

しかし、全てを知った新聞記者は、伝説を伝説として残すことを選び、取っていたメモを破り捨てるのです。帰りの汽車の中で、ランスはハリーに、今の懸案が片付いたら、この町に戻って暮らすことを提案して、映画は終わります。

この作品は、一人の英雄の影には、実際の働きをした多くの無名の人間がいることを、さり気なく語っている点が、とても印象的です。そして、繰り返しになりますが、その品のある語り口の素晴らしさを、いくら称賛しても足りないでしょう。

例えば、晩年のトムは、ほとんど金がなく、葬儀代にも事欠くような状態であったことを、葬儀屋がブーツとガンベルトを遺体から外していたことから分からせるような演出は、もう誰もしないでしょう。昔ハリーに送っていたサボテンの花(砂漠の中で花らしい花は、他になかったのでしょう、これもランスとハリーとの会話から分かるようになっています)を、ハリーが質素な棺の上に飾るところなども、心にしみます。

ジョン・フォードの傑作の一つです。

評者

hacker

更新日時

2011年11月21日 17時19分

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2021年12月08日 04時33
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