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羅生門/ドンペリのコメント

rating44.1765

羅生門へのコメント

採点

rating3

推薦数

+2

コメント

舞台は日本的なのに、その映像感覚は、無国籍の気がします。ヨーロッパ映画の感覚ともちょっと違うような、不思議な香り。

レビュー

総合的に、私は星みっつ。

映像としての価値は解りますが、何度見ても「映画として」あまり面白いと思わないのよねん。
「羅生門ってどう?」と聞かれたら、「私はあまり好きじゃない〜」と答えるっていうか・・・。こう言う人、いるはずです。


黒澤は本作で、光、風、雨、温度、空気など私達が自然から感じ得る感覚を、モノクロ画面を通してどれだけリアルに伝えられるかに挑戦したかったのではないでしょうか。それはみかん星人さんが仰るようにカメラマンの手腕ということになるのかと思います。

映画制作をする者から見ると、この半端でない雨の降らせ方と森の中でキラキラ光る太陽を映し出した映像は注目に値することになるでしょうし、まず冒頭の土砂降りの中におわします朽ちた羅生門の造形には恐れ入る。
何より描きにくい題材を映画化したことは評価されるべきものなのでしょうか・・・。
また、林の中の三船と森雅之が走る場面のスリリングで美しく、スピード感のある映像などは、素直に素晴らしいと思います。だけれど、鑑賞後に映画として面白かったかというと、私はそうでもありません。昔テレビで2度ほどは見ていますが、若かったからかしらと思い、見直してみましたが、鑑賞後はやはり技術は認めることが出来ても、何かピンときませんでした。


観客としては、言葉が聞き取りにくいのはやはり苦痛です。全編を通してせりふが聞き取りにくく、音声の悪さへのストレスから解放されないのです。
これは仕方のないことと思いながらもですが、作品が古いからということを大幅に譲歩しても、全体に俳優のせりふは悪いようです。黒澤は言葉をあまり大事にせず、感覚を重視したのかと思えるほど。 役柄上怒鳴るように喋らなくてはならないとは言っても、三船の言葉はとても聴きづらい。活舌がよくないんです。特に話し始めが「ゴチョゴチョッ」と、喋り始めに身体から発する空気に言葉が巧く乗ってないというか、何を言っているのかわからん! でも、言葉の途中からは聞き取れるので、音響が悪いのではないということになるわけです。それは京マチ子ですらそうです。

・・・さあ、力が入って参りました!
本作で、‘ラヴェルのボレロもどき’の音楽がしつこく流れるのには辟易します。意識的にボレロに似た曲を作曲した以外の何物でもないが、それなら原曲を流せばいいんじゃないの?と思えるほど、似過ぎていてオカシイ。似ているというより、あれは誰が聞いてもボレロだ。コダワリの黒澤であるはずが、それでいいのだろうかと驚く。色々な映画を見ていて「何かに似てる曲」を聴くことはあるけれど、世に溢れた似通ったコード進行のメロディーで まあ許せる範囲のものならまだしも、本作の‘ボレロもどき’は、ボレロという原曲があまりに個性的なため、とーっても気になるし、状況を盛り上げる効果にはなっていないと思うのは私だけなのでしょうか。


役者の中で一番良いと思ったのは、上田吉二郎ですわ。

評者

ドンペリ

更新日時

2008年05月03日 00時35分

コメントの推薦

参考になる 2008-05-03
 
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2021年11月28日 10時49
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