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殺人狂時代/hackerのコメント

rating44.0667

殺人狂時代へのコメント

採点

rating4

推薦数

+1

コメント

原案がオーソン・ウェルズで、チャップリンが、偽装結婚をして金をまきあげた未亡人を次々と殺していく「青髭」を演じた一本。

レビュー

この作品で、チャップリンは初めて、山高帽とよれよれズボンという全世界の人間が知っているスタイルを完全放棄したわけですが、これに関しては、フランソワ・トリュフォーの師匠である映画評論家アンドレ・バザン(トリュフォーは処女長編映画『大人は判ってくれない』を彼に捧げています)が鋭い指摘をしていて、ラストの死刑場に歩いていくチャップリンの後姿は、まさに放浪者チャーリーのそれだというのです。そう考えると、やはりチャップリンは、この作品で過去の自分及びサイレント映画と、完全に決別したのですね。

この作品の前作は『独裁者』(1940年)ですが、そこでは、まだ放浪者チャーリーの姿で登場しますし、ヒットラーのパロディーと最後の演説をするために、トーキー作品にするのは必然だった訳です。ただその後、『殺人狂時代』との間(1942年)にサイレント時代の傑作『黄金狂時代』に自らナレーションと音楽を付けるという作業を行っていて、そういうことからも、齢60を目前にして、自らの老いと一つの時代の終わりを意識していたのが、この時期ではなかったかと思います。

そうは言っても、札束を物凄いスピードで数える仕草とか、ボート上で相手を殺そうとする場面(明らかに、ムルナウの『サンライズ』を意識していますけれど)とか、サイレントの遺産が随所に見られるのは嬉しいことですね。

評者

hacker

更新日時

2008年05月09日 23時00分

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