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現金に体を張れ/hacker2のコメント

rating33.8333

現金に体を張れへのコメント

採点

rating3

コメント

キューブリックは初期の作品の方が面白い。

レビュー

スタンリー・キューブリックは、実はそんなに好きな監督ではありません。今でも、彼の最高作は『博士の異常な愛情』(1964年)だと思っていますが、監督としての腕はあるものの、テリー・サザーン(後に『コレクター』『ラブド・ワン』『イージー・ライダー』の脚本も担当)が参画したシナリオの功績も大きかったとは思っています。

本作は、カーク・ダグラスというスターが主演し、キューブリックの名前が広く認知されるようになった『突撃』(1957年)の前作で、キューブリックは監督の他、制作と脚本にも絡んでいます。また、共同脚本家には20世紀アメリカ・クライム・フィクションの雄ジム・トンプスンが名を連ねていて、その力も大きかったのではないかと推測します。

競馬場の売り上げ金強奪を扱った本作の最大の特徴は、同じ場面を、複数の人物の視点から繰り返し映し出し、強奪の全体像を観客の前に明らかにするという手法を採っていることで、こういう「繰り返し」はジャック・リヴェット等が得意にするところですが、犯罪映画でこれだけ大規模に使われたのは、本作が最初でしょうし、また、後にもこの規模の例はないように思います。ただ、長廻しが多く、「繰り返し」も多く、更に上演時間も67分という短さなので、制作費は最小限に抑えられたことでしょう。

また、不満というと、あまり気にしても仕方ないかもしれませんが、犯罪計画そのものが、ややずさんなことで、これでは、共犯者の大半は逮捕されるだろうなと思ってしまいました。ただ、当時とすれば、まだ飛行機の旅行者は少なかったでしょうから、飛行機の手荷物の取り扱いについて、ムショ帰りの首謀者ジョニー(スターリング・ヘイドン)が詳しくなくて、最後の空港の滑走路で札束が舞うという印象的なシーンを招いてしまうというのは納得できます。

一流とは言いませんが、ちょっと独特の雰囲気が味わえる、キューブリックという名前を別にしても、妙に記憶に残る犯罪映画です。

評者

hacker2

更新日時

2021年05月14日 13時35分

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2021年11月29日 23時45
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